2021年2月2日 更新


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日本手話学会第35回大会

日程:2009年10月31日-11月1日

場所:東京大学(駒場キャンパス)

 

【研究発表】

「統合教育現場における「手話」の実態:難聴学級設置校におけるフィールドワークをもとに

羽田野真帆(筑波大学)(予稿なし)

 

バイリンガル・バイカルチュラル教科書 『ハルミブック』の作成と実践

赤堀仁美(明晴学園)(予稿なし)

 

日本手話動詞の項構造:Argument Structure of JSL Verbs

神田和幸(中京大学国際教養学部)

日本手話動詞の多くは項を含み,その数も語彙範疇により決まっている.項は形態素として実現し,語形成としての形式は音声言語より複雑で,日本語とは異なる言語タイプである.項形態素は人称,数,性により音型変化がある.人称は視線(NMS)と位置で,数は手型で,性も手型で表され,それらに動きの方向が結合することで方向動詞が形成される.

 

手話に対する手話話者・ ろう者の見解

櫻井敏彦(予稿なし)

 

学術的な内容を手話通訳することについて;手話通訳者の視点から

渋谷智子(埼玉県立大学)

本報告では,学会や大学での通訳経験を持つ手話通訳者6人へインタビュー調査から,学術的な通訳する時の難しさはどこにあるのか,個々の通訳者はどのような工夫をしているのかを明らかにし,日本手話学会として改善できる余地があるかどうかを検討する.

 

日本手話 日本語バイリンガル家庭における聴児の言語使用:発話内コードスイッチングを中心に

話者交替規則に基づく日本手話対話のオーバーラップ現象の分析(予稿なし)

斎藤涼子・堀内靖雄・黒岩眞吾(千葉大学)

日本手話対話を分析した結果,話者交替の約75%で発話の重複現象(オーバーラップ)が見られたが,話者交替規則に基づいて分析すると,その重複のほとんどがTRP(移行適格場所)で生じており,話者交替規則に従った一般的な話者交替であることがわかった.さらに話者交替時には両者の視線は一致するが,交替後は後続話者が視線をそらすこともあった.また,疑問文による話者交替後は後続話者が視線をそらしてから発話する現象も見られた.

 

関西学院大学における「日本手話」授業の現状と課題

前川和美,松尾美幸,平英司(関西学院大学人間福祉学部非常勤講師)

関西学院大学人間福祉学部では,2008年度より「日本手話」を言目として導入し授業をすすめている.大学において日本手話を言目として教授する取り組みは,日本において的なものであり,カリキュラムや教材の活用,テストの方法など試行錯誤の現状である.本論は,本大学の言目としての「日本手話」教授の現状と課題を報告するものであり,今後の言語としての日本手話教授をフロアとともに考えていきたい.

 

日本手話における等位構造

小谷克則(関西外国語大学)

本稿は等位接続用法に対する統語分析を提案する.等位接続用法において(非)顕在的接続詞が用いられ,等位構造に特特有の制約が課せられる.したがって,等位接続用法は接続詞を主要部とする等位構造を形成すると考えられる.

 

日本手話におけるmirativeとしての「発見」のNMS

市田泰弘・小薗江聡(国立身体障害者リハビリテーションセンター学院)

mirativeとは「予期しない新情報であることを示す文法的要素」である.日本手話には,特定の頭の動きと目のふるまいによって表される「発見のNMS」と呼ぶべき形式があり,これがmirativeとして分析可能であることを示す.

 

国際手話の研究:語形変化の比較

中山慎一郎(外国手話研究部)

 

日本手話における時間的近接性を表す構文の意味拡張

小薗江聡・市田泰弘(国立身体障害者リハビリテーションセンター学院)

日本手話には,二つの動詞の連続において,最初の動詞の表出の途中や終了直後に,後続の動詞を時間をおかずにすばやく表出するような形式が存在する.この形式は,二つの出来事の間の時間的金背悦性を図像的に反映した構文である.この構文は,限定性,偶然性,意外性といった意味に拡張される.

 

【基調講演】

境界線とコラボレーション

米内山明宏(手話文化村代表)

 

次世代の映像通信技術

黒田知宏(京都大学)

 

必要なときに,必要な場所で,必要な支援を!:遠隔情報保障システムの開発

内藤一郎(筑波技術大学)

 

【シンポジウム】

手話研究のあり方を考える

パネリスト

田中紗織(MID)

桜井強(日本聾史学会)

小薗江聡(国立障害者リハビリテーションセンター学院)